鉱業廃棄物の処理等に関する基準を定める省令
(昭和五十二年八月二十五日通商産業省令第39号)
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最終改正:平成一五年一一月二八日経済産業省令第148号
鉱山保安法(昭和二十四年法律第70号)第30条の規定に基づき、鉱業廃棄物の処理基準等を定める省令を次のように制定する。
(規定する事項)
第1条
この省令は、鉱山保安法第2条第2項本文の鉱山に係る鉱業廃棄物による鉱害を防止するため、鉱業権者が守らなければならない基準について規定する。
(鉱業廃棄物の運搬の基準)
第2条
鉱山保安規則(平成六年通商産業省令第13号。以下「規則」という。)第812条第1項に規定する鉱業廃棄物の運搬の基準は、次のとおりとする。
一
鉱業廃棄物を運搬するときは、鉱業廃棄物が飛散し、及び流出しないようにすること。
二
運搬車、運搬容器その他の運搬施設は、鉱業廃棄物が飛散し、及び流出するおそれのないものであること。
(鉱業廃棄物の埋立処分の基準)
第3条
規則第812条第3項に規定する鉱業廃棄物の埋立処分の基準は、次のとおりとする。
一
鉱業廃棄物(次号に規定する鉱業廃棄物を除く。)の埋立処分は、周囲に囲いが設けられ、かつ、鉱業廃棄物の埋立場であることの表示がされている場所で行うとともに、埋立場からの浸出水によつて公共の水域及び地下水を汚染するおそれがある場合には、そのおそれがないように必要な措置を講ずること。
二
鉱業廃棄物のうち、規則第2条第33項第1号、第3号、第4号若しくは第7号(ばい煙に係るものを除く。)に掲げるもの又は廃プラスチック類(ポリ塩化ビフェニルが付着し、又は封入されたものを除く。第3号において同じ。)の焼却施設において生じた燃え殻であつて、次に掲げるものの埋立処分は、周囲に囲いが設けられ、有害鉱業廃棄物の埋立場であることの表示がされており、かつ、公共の水域及び地下水としや断されている場所で行うこと。
イ 別表の一の項の中欄に掲げる物質を含む鉱業廃棄物(同項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)を処分するために処理したもの(固型化(別に告示で定める固型化に限る。ハ及び第3号において同じ。)したものであつて、同項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)
ロ 別表の二の項から五の項まで及び七の項の中欄に掲げる物質を含む鉱業廃棄物(それぞれ同表の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)及びこれらの鉱業廃棄物を処分するために処理したもの(それぞれ同表の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)
ハ 別表の六の項の中欄に掲げる物質を含む鉱業廃棄物(同項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)を処分するために処理したもの(固型化したものであつて、同項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)
三
規則第2条第33項第1号、第3号、第4号若しくは第7号(ばい煙に係るものを除く。)に掲げる鉱業廃棄物又は廃プラスチック類の焼却施設において生じた燃えがらのうち、別表の一の項の中欄に掲げる物質を含む鉱業廃棄物(同項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)又はこれらの鉱業廃棄物を処分するために処理したもの(同項の下欄に定める基準に適合しないものに限るものとし、第2号イに掲げるものを除く。)若しくは別表の六の項の中欄に掲げる物質を含む鉱業廃棄物(同項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)又はこれらの鉱業廃棄物を処分するために処理したもの(同項の下欄に定める基準に適合しないものに限るものとし、第2号ハに掲げるものを除く。)の埋立処分を行うときは、あらかじめそれぞれ同表の下欄に定める基準に適合するものとし、又は固型化すること。
四
規則第2条第34項第2号に掲げるダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第一第5号に掲げる廃棄物焼却炉において生じた燃え殻若しくは集じん機によつて集められたばいじん又は同令別表第二第11号イに掲げる廃ガス洗浄施設を有する廃棄物焼却炉の廃ガス洗浄施設から排出された沈殿物であつて、別表の九の項の中欄に掲げる物質を含むもの(同表の九の項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)及びこれらの鉱業廃棄物を処分するために処理したもの(同表の九の項の下欄に定める基準に適合しないものに限る。)の埋立処分を行うときは、あらかじめ同表の九の項の下欄に定める基準に適合するものとすること。
五
廃油(タールピッチ類及び廃ポリ塩化ビフェニル等(廃ポリ塩化ビフェニル及びポリ塩化ビフェニルを含む廃油をいう。以下同じ。)を除く。)の埋立処分を行うときは、あらかじめ焼却設備を用いて焼却すること。
六
廃ポリ塩化ビフェニル等の埋立処分を行うときは、あらかじめ焼却設備を用いて焼却し、燃え殻その他の焼却により生ずるものを別表の八の項の下欄に定める基準に適合するものにすること。
七
廃プラスチック類の埋立処分を行うときは、あらかじめ中空の状態でないように、かつ、最大径おおむね十五センチメートル以下に破砕し、切断し、若しくは溶融設備を用いて溶融加工し、又は焼却設備を用いて焼却すること。
八
ゴムくずの埋立処分を行うときは、あらかじめ最大径おおむね十五センチメートル以下に破砕し、若しくは切断し、又は焼却設備を用いて焼却すること。
九
規則第2条第33項第7号に掲げる鉱業廃棄物の埋立処分を行うときは、あらかじめ大気中に飛散しないようにこん包する等必要な措置を講ずること。
十
ポリ塩化ビフェニル汚染物(紙くず(ポリ塩化ビフェニルが塗布されたものに限る。)又はポリ塩化ビフェニルが付着し、若しくは封入された廃プラスチック類若しくは金属くずをいう。以下同じ。)の埋立処分を行うときは、次のいずれかの方法により処理すること。
イ あらかじめポリ塩化ビフェニルを除去すること。
ロ あらかじめ焼却設備を用いて焼却し、燃えがらその他の焼却により生ずるものを別表の八の項の下欄に定める基準に適合するものとすること。
十一
廃酸及び廃アルカリは、埋立処分を行つてはならないこと。
(鉱業廃棄物の埋立場の技術上の基準)
第4条
規則第812条第4項に規定する鉱業廃棄物の埋立場の技術上の基準は、次のとおりとする。
一
前条第2号に規定する鉱業廃棄物に係る埋立場の技術上の基準は、次のとおりとする。
イ 地滑りを防止し、又は埋立場に設けられる設備の沈下を防止する必要があるときは、適当な地滑り防止工又は沈下防止工が設けてあること。
ロ 埋立場の外に鉱業廃棄物が飛散し、及び流出しないように必要な措置が講じてあること。
ハ 埋立場の周囲には、地表水の埋立場への流入を防止するため、開きよその他の流入防止施設が設けてあること。
ニ 埋立場には、雨水が埋立場へ入らないように必要な措置が講じてあること。
ホ 埋立場には、鉱業廃棄物の投入のための開口部を除き、次の要件を備えた外周仕切設備が設けてあること。ただし、これと同等以上の効力を有する岩盤等がある場合については、この限りでない。
(1) 別に告示で定める方法により測定した一軸圧縮強度が二十五メガパスカル以上のコンクリートで造られ、かつ、その厚さが十五センチメートル以上であること又はこれと同等以上のしや断の効力を有すること。
(2) 自重、土圧、水圧、波力、地震力等に耐えるものであること。
(3) 埋め立てる鉱業廃棄物、地表水、地下水及び土壌の性状に応じた有効な腐食防止のための措置が講じてあること。
ヘ 面積が五十平方メートルを超え、又は埋立容量が二百五十立方メートルを超える埋立場は、次の要件を備えた内部仕切設備により、一区画の面積がおおむね五十平方メートルを超え、又は一区画の埋立容量がおおむね二百五十立方メートルを超えないように区画されていること。
(1) ホ(1)に規定するコンクリートで造られ、かつ、その厚さが十センチメートル以上であること又はこれと同等以上のしや断の効力を有すること。
(2) ホ(2)及び(3)に掲げる要件を備えていること。
ト 外周仕切設備及び内部仕切設備の損壊又は埋め立てられた鉱業廃棄物の保有水の浸出のおそれが生じたときは、速やかに埋立処分を中止するとともに、これらの設備の損壊又は埋め立てられた鉱業廃棄物の保有水の浸出を防止するための必要な措置を講ずること。
チ 埋立処分が終了した埋立場(内部仕切設備により区画して埋立処分を行う埋立場については、埋立処分が終了した区画)は、速やかにホに掲げる要件を備えた覆いにより閉鎖すること。
二
廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくず、陶磁器くず又は工作物の除去に伴つて生じたコンクリートの破片及びこれに類する不要物その他別に告示で定める鉱業廃棄物に係る埋立場の技術上の基準は、前号イの基準によるほか、次のとおりとする。
イ 埋立場の外に鉱業廃棄物が飛散しないように必要な措置が講じてあること。
ロ 埋め立てる鉱業廃棄物の流出を防止するため、前号ホ(2)及び(3)の要件を備えた擁壁、えん堤その他の流出防止施設が設けてあること。
三
前2号に規定する鉱業廃棄物以外の鉱業廃棄物の埋立場の技術上の基準は、第1号ハ及び前号の基準によるほか、次のとおりとする。
イ 埋立場からの浸出水によつて公共の水域及び地下水を汚染するおそれがある場合には、次に掲げる措置が講じてあること。
(1) 埋立場には、鉱業廃棄物の投入のための開口部及び(2)に規定する集水設備(水面埋立処分を行う埋立場については、排水設備)の部分を除き、鉱業廃棄物の保有水及び雨水等(以下「保有水等」という。)の埋立場からの浸出を防止することができるしや水工が設けてあること。ただし、埋立場と公共の水域及び地下水との間に十分な厚さの不透水性の地層その他当該しや水工と同等の効力を有するものがある部分については、この限りでない。
(2) 埋立場には、保有水等を有効に集めることができる堅固で耐久力を有する構造の暗きよその他の集水設備(水面埋立処分を行う埋立場については、保有水等を有効に排出することができる堅固で耐久力を有する構造の余水吐その他の排水設備)が設けてあること。
ロ 埋立処分が終了した埋立場は、浸出水又は鉱業廃棄物の流出等による鉱害を防止するため、覆土、植栽等の適当な措置を講ずること。
(坑内埋立場における鉱業廃棄物の埋立処分の基準)
第5条
規則第812条第6項に規定する坑内埋立場における埋立処分の基準は、第3条第5号、第6号、第10号及び第11号の基準によるほか、次のとおりとする。
一
埋立場の鉱業廃棄物又は場内水若しくはこれに連絡する坑水の流出及び浸出により鉱害を生ずるおそれがある場合には、流出防止工又は浸出防止工が設けてあること。
二
前号の流出防止工又は浸出防止工は、自重、地圧、水圧等又は腐食に耐えるものであること。
三
有害鉱業廃棄物を埋立処分するときは、鉱山保安監督部長の指示する基準によること。
(鉱業廃棄物の海洋投入処分の基準)
第6条
規則第812条第7項に規定する鉱業廃棄物の海洋投入処分は、船舶に移載した上で処分するものとする。
(鉱業廃棄物の委託の基準)
第7条
規則第813条に規定する委託の基準は、次のとおりとする。
一
鉱業廃棄物(有害鉱業廃棄物を除く。)の運搬又は処分を委託する場合においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第137号。以下「廃掃法」という。)第14条第1項又は第6項の許可を受けた者又はもつぱら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集、運搬若しくは処分を業として行う者その他別に告示で定める者であつて、委託しようとする鉱業廃棄物の運搬又は処分がその事業の範囲に含まれるものに委託すること。
二
有害鉱業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合においては、廃掃法第14条の4第1項又は第6項の許可を受けた者その他別に告示で定める者に委託すること。
三
前2号に規定する場合のほか、有害鉱業廃棄物、廃ポリ塩化ビフェニル等及びポリ塩化ビフェニル汚染物(以下この号において「有害鉱業廃棄物等」という。)の処分を委託する場合においては、処分を委託しようとする者に対し、処分を委託しようとする鉱業廃棄物が有害鉱業廃棄物等である旨並びに別表の中欄に掲げる物質ごとに区分した鉱業廃棄物の種類及び数量を記載した文書を交付すること。
附 則
1
この省令は、公布の日から施行する。
2
この省令の施行の際現に設置され、又は設置中の鉱業廃棄物の埋立場(坑内埋立場を除く。)については、第4条第1号(ロ及びハに係る部分を除く。)、第2号(イに係る部分を除く。)及び第3号(第1号ハ及び第2号(イに係る部分に限る。)に係る部分並びにロに係る部分を除く。)の規定は、適用しない。
3
この省令の施行の際現に設置され、又は設置中の坑内埋立場については、第5条の規定は、適用しない。
附 則 (平成六年三月二四日通商産業省令第13号) 抄
1
この省令は、平成七年四月一日から施行する。
附 則 (平成九年三月二七日通商産業省令第42号)
この省令は、平成九年四月一日から施行する。
附 則 (平成一〇年一月二六日通商産業省令第3号)
1
この省令は、平成十年五月一日から施行する。
2
この省令の施行の際現に設置され、又は設置中の鉱業廃棄物の埋立場については、第4条第2号(イに係る部分を除く。)及び第3号(第1号ハ及び第2号(イに係る部分に限る。)に係る部分並びにロに係る部分を除く。)の規定は、適用しない。
附 則 (平成一〇年六月一八日通商産業省令第65号)
この省令は、平成十年七月一日から施行する。
附 則 (平成一一年一〇月一日通商産業省令第89号)
この省令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成一四年一一月二七日経済産業省令第114号)
(施行期日)
1
この省令は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2
改正後の第3条第4号及び別表の九の項の規定は、この省令の施行の際現に設置され、又は設置の工事がされている廃棄物焼却炉である特定施設(ダイオキシン類対策特別措置法(平成十一年法律第105号)第2条第2項に規定する特定施設をいう。以下同じ。)から排出される燃え殻、ばいじん又は沈殿物及びこれらの鉱業廃棄物を処分するために処理したもの(以下「燃え殻等」という。)については、平成十四年十一月三十日までの間は、適用しない。
3
前項に定めるもののほか、この省令の施行の際現に設置され、又は設置の工事がされている廃棄物焼却炉である特定施設から排出される燃え殻等については、次に掲げる方法により処分を行う限り、改正後の第3条第4号及び別表の九の項の規定は、適用しない。
一
セメント固化設備を用いて重金属が溶出しないよう化学的に安定した状態にするために十分な量のセメントと均質に練り混ぜるとともに、適切に造粒し、又は成形したものを十分に養生して固化する方法
二
薬剤処理設備を用いて十分な量の薬剤と均質に練り混ぜ、重金属が溶出しないよう化学的に安定した状態にする方法
三
酸その他の溶媒に重金属を溶出させた上で脱水処理を行うとともに、当該溶出液中の重金属を沈殿させ、当該沈殿物及び脱水処理に伴つて生ずる汚泥について、重金属が溶出しない状態にし、又は製錬工程において重金属を回収する方法
附 則 (平成一五年一一月二八日経済産業省令第148号)
この省令は、平成十五年十二月一日から施行する。
別表 (第3条関係)
|
一 |
アルキル水銀化合物 |
アルキル水銀化合物につき検出されないこと |
|
水銀又はその化合物 |
検液一リットルにつき水銀〇・〇〇五ミリグラム以下 |
|
二 |
カドミウム又はその化合物 |
検液一リットルにつきカドミウム〇・三ミリグラム以下 |
|
三 |
鉛又はその化合物 |
検液一リットルにつき鉛〇・三ミリグラム以下 |
|
四 |
六価クロム化合物 |
検液一リットルにつき六価クロム一・五ミリグラム以下 |
|
五 |
ひ素又はその化合物 |
検液一リットルにつきひ素〇・三ミリグラム以下 |
|
六 |
シアン化合物 |
検液一リットルにつきシアン一ミリグラム以下 |
|
七 |
セレン又はその化合物 |
検液一リットルにつきセレン〇・三ミリグラム以下 |
|
八 |
ポリ塩化ビフェニル |
検液一リットルにつきポリ塩化ビフェニル〇・〇〇三ミリグラム以下 |
|
九 |
ダイオキシン類 |
試料一グラムにつきダイオキシン類(ダイオキシン類対策特別措置法(平成十一年法律第105号)第2条第1項に規定するものをいう。)三ナノグラム以下 |
備考 1 この表の一の項から八の項までの下欄に掲げる基準は、別に告示で定める方法により、鉱業廃棄物に含まれる各項の中欄に掲げる物質を溶出させた場合におけるそれぞれ下欄に掲げる物質の濃度として表示されたものとする。 2 この表の九の項の下欄に掲げる基準は、別に告示で定める方法により、検定した場合における検出値によるものとする。 3 「検出されないこと。」とは、備考1の方法により、検定した場合において、その結果が当該方法の定量限界を下回ることをいう。 |
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